近年、ニュースやビジネスシーンでよく耳にするようになった「モビリティ」という言葉。
かつて自動車の祭典といえば「モーターショー」でしたが、最近では「モビリティショー」という名称に変わっていることにお気づきでしょうか?
本記事では、モビリティの基本的な意味から、私たちの生活に身近な電動キックボードや自転車などのモビリティ関連製品に関する注意点、そしてこれからの社会におけるモビリティの重要性について解説します。
モビリティ(Mobility)とは?

「モビリティ(Mobility)」とは、もともと「移動性、可動性、流動性」を意味する英単語ですが、近年では特に人やモノの移動に関わる手段、技術、サービス全般を指す言葉として使われています。
単なる「乗り物」だけでなく、以下のような多様な概念を含みます。
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自動車業界でも、単にエンジンを積んだ車だけでなく、電動アシスト自転車や電動バイク、小型の原付一種・二種など、これらすべてをひっくるめた総称として「モビリティ」という言葉が定着しつつあります。
なぜ今「モビリティ」が注目されているのか?

「モビリティ」が進化し、大きな注目を集める理由には、技術の革新や社会課題の変化など背景があります。
環境問題に対する関心の高まり
地球温暖化や気候変動への対策として、二酸化炭素排出量の削減が世界的な課題となっています。
中でも自動車分野ではガソリン車から電気自動車やハイブリッド車への移行が進み、環境負荷の少ないモビリティが求められるようになりました。
こうした流れの中で、次世代モビリティや電動モビリティが注目されています。
技術の革新
AIやIoTの発展やセンサー技術の進歩などもモビリティの進化に繋がっています。
例えば、自動運転や運転支援システムの開発により、安全性や利便性の向上が期待されています。
中には、スマートフォンと連動したサービスも登場し、移動手段をより柔軟に選択できるようになった点もモビリティが注目される理由の一つです。
高齢化社会による移動の課題
日本をはじめとする多くの国では、高齢化が進行し、高齢者や運転免許を持たない人でも安全・安心に移動できる手段の確保は、重要な社会課題のひとつです。
コミュニティバスや小型モビリティ、オンデマンド交通など、新しいモビリティの仕組みが注目されている背景には、こうした社会的なニーズもあります。
ライフスタイルの変化
カーシェアやシェアサイクルなどの普及もモビリティが注目を集める理由として挙げられます。
特に都市部では駐車場不足や交通渋滞が大きな課題となっています。
シェアサービスの普及拡大は、こうした交通課題を解決するとともに、効率的で持続可能な移動環境を構築する手段としても期待されています。
【要注意】似ているけれど違う? モビリティの交通ルール

新しいモビリティが普及する一方で、利用者によるルールの誤認や混乱も起きています。
特に注意が必要なのが、見た目が似ていても「免許が必要なもの」と「不要なもの」がある点です。
見た目が似ている製品や同じメーカーの製品であっても、法律上の扱いが全く異なる場合があるため注意が必要です。
ここでは、私たちの生活にも身近な3つのモビリティ関連製品の交通ルールを紹介します。
電動アシスト自転車
電動アシスト自転車は、自転車のペダルを漕ぐ力を電動で補助してくれる自転車です。
小さな子どもを乗せるいわゆるママチャリとして多くの子育て世代に活用されている他、通勤や通学などに利用する人も増えています。
電動と名のつく製品ですが、自転車として扱われ、免許は不要です。
電動バイク(フル電動自転車)
電動バイク(フル電動自転車)は、ペダルを漕ぐ必要がなく、電気の力だけで自動で走るバイク(自転車)です。
いわゆる「モペット」もフル電動自転車のひとつです。
電動アシスト自転車と名前は似ていますが、法律上、原動機付自転車(原付)や自動二輪車に分類されるため、原付免許などの運転免許が必要です。
ヘルメットの着用やナンバープレート、自賠責保険なども義務付けられており、歩道を走行することはできません。
「自転車の形をしているから免許はいらないだろう」と勘違いして公道を走り、無免許運転として摘発されるケースも増えています。
電動キックボード(LUUPなど)
街中で見かける電動キックボードやシェアサービス(LUUPなど)も、新しいモビリティの一つです。
足で地面を蹴って進む子ども向けの遊具とは違い、電動化されており「特定小型原動機付自転車」に分類されます。
2023年の法改正により、16歳以上の年齢制限やナンバープレートの取得などが義務付けられました。
16歳以上であれば、運転免許は不要です。
参考:電動キックボードについて知ろう|警視庁後任交通情報サイト
モビリティのリスクとこれからの可能性

前述のモビリティ関連製品は、「手軽な乗り物」というイメージがありますが、電気の力を使っているため、見た目以上にスピードが出ます。
電動アシスト自転車であっても、本来は車道を走るべき車両です。
ルールを知らずに歩道を猛スピードで走行したり、スマホを見ながら運転したりすることで、死亡事故を含む重大な事故に繋がるケースが増加しており、社会問題となっています。
一方で、モビリティは今後も進化を続け、環境や地域課題の解決、移動の自由度向上など、あらゆる分野で活用が期待されています。
事故や社会問題などを招かないためにも、モビリティを正しく理解し、自分や社会にとって最適な形で取り入れることが、これからの時代には求めらるのです。
自分自身の利便性だけでなく、安全性や持続可能性にも目を向けて製品を選び、モビリティを上手に活用することが大切です。
まとめ

モビリティは、私たちの移動を「もっと自由に、もっと便利に」変えてくれる素晴らしい技術です。
しかし、その性能を安全に活かすためには、開発側による厳格な走行テストや安全性の検証、そして利用する私たち一人ひとりの正しい知識とマナーが必要です。
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