電気工学を学んだ方や電気に関する知識をお持ちの方の中には、「この知識をどう活かせるのだろう?」と考える方も多いのではないでしょうか。本記事では、電気関連の仕事に求められる知識やスキルを解説するとともに、電気工学の知識を活かせるキャリアについてもご紹介します。
電気工学で身につく知識とは?
電気工学とは、電力、情報処理、通信、回路、制御など電気にまつわるあらゆる分野を学ぶことができる学問です。
例えば、電力の分野では、電気のエネルギー活用について学び、情報通信においては、電気信号や有線・無線通信に関する知識を身につけることができます。
さらに、半導体や電子回路に関する研究を行う分野、システム設計やハードウェア開発に役立てるための制御や計測に関する知識を学ぶ分野など、電気工学で学べる範囲は多岐にわたります。
電気は私たちの生活に欠かせないからこそ、電気工学の知識は多様な分野で活かすことができるのです。
電気関連の仕事に役立つ資格

電気工学で身につけた知識やスキルは様々な仕事に活かすことができますが、中には資格が求められる業務もあります。
ここでは、電気工学の知識を仕事に活かす際に役立つ3つの資格をご紹介します。
電気主任技術者
電気主任技術者は、電気設備などの保安監督や保全管理を行う際に必要な国家資格です。
資格には第一種から第三種までの段階があり、扱う電気設備の電圧により必要な資格が区分されています。
比較的規模の小さい電気設備の工事や維持、管理から発電所、変電所、工場など規模の大きな電気設備の保安まで様々な現場で活かすことのできる資格です。
第一種から第三種まで、いずれも合格率は10~20%程度と、決して簡単に取得できる資格ではありません。
電気工事士
電気工事士は、電気設備の工事や設置、変更などを行う際に必要な国家資格です。
第一種と第二種があり、資格によって扱える規模や範囲が異なります。
第二種電気工事士では、一般住宅や小規模な店舗など、600V以下の電気設備の工事や設置が可能です。
第一種電気工事士は、第二種の範囲に加え、ビルや工場など、最大500kW未満の電気設備を扱うことができます。
電気工事士は、電気自動車や再生可能エネルギーの普及などにより、活躍の場がますます広がると期待されています。
無線従事者
無線従事者である無線通信士には、総合無線、海上無線、陸上無線、航空無線、特殊無線、アマチュア無線など、様々な分野の資格があり、いずれも受験資格を要さない国家資格です。
電気通信業務や公共業務などの多重無線設備を有する固定局や基地局の技術的操作を担います。
例えば、携帯電話の基地局や自治体における防災無線、消防や警察などの無線通信を操作しています。
専門性が高く幅広い知識が求められる一方で、受験資格が不要なため誰でも挑戦できる資格です。
そのため、「何かしらの国家資格を取得したい」「趣味に活かしたい」といった理由から取得を目指す人も多く見られます。
電気関連の知識が活かせるキャリア

資格を取得することで、キャリアの幅は広がりますが、資格の有無に関わらず、電気に関する知識はあらゆる領域で活かすことができます。
ここからは、電気工学や電気関連の知識を活かせる主なキャリアについて解説します。
電化製品・電子機器の設計、開発
電気工学で培った知識や電気関連の知識は、進化を遂げる電化製品や電子機器の設計や開発に活かすことができます。
例えば、身近な家電製品の設計・開発・品質管理、オーディオやテレビ、PCなどにおける音響技術や映像技術の研究などに携わることもできるでしょう。
電力・ガスなどのインフラの保全、管理
電気関連の知識や技術は電力やガスなどのインフラを支える重要な役割に活かすこともできます。
例えば高圧送電線の建設や保守、点検や、住宅やビルなどの配線設備の設置、保守業務などに従事する道もあります。
こうした配電設備を扱う場合、電気工事士や電気主任技術者の資格を活かすことも可能です。
情報通信分野の開発、保守
通信機器メーカーにおける開発や保守、携帯電話や無線機器の基盤構築なども電気工学の知識が活かせる分野のひとつです。
情報通信は、今やインフラを支える重要な分野なだけに、活躍の場は年々広がっています。
自動車・オートバイの部品開発や評価、測定
電気工学や電気関連の知識は、自動車やオートバイの電装部品の開発や評価などの分野でも十分活躍することができます。
自動車やオートバイなどの業界では、電気自動車や自動運転技術など技術の進化を遂げ、電気に関する専門的な知識を持つ人材のニーズが高まっています。
電装部品の開発や評価だけでなく、バッテリーやモーターなどの測定や解析などにも電気関連の知識を活かすことができるでしょう。
趣味で培った知識も役立つ
専門的な知識や資格が求められる電気関連の仕事ですが、中には趣味で培った知識や経験が仕事に役立つ場合もあります。趣味が講じて仕事に繋がったケースには以下のような例が挙げられます。
- 趣味でアマチュア無線の資格を取得した方
- 電気工作や家電の修理をするのが好きな方
- 「なぜ動くの?」を探求し分解したり組み立てたりすることに興味がある方
「なぜ?」の追求が活躍に繋がる

ここまで、電気関連の仕事に役立つ資格や電気工学の知識を活かせるキャリアについて解説してきましたが、電気関連の仕事において、何よりも必要なのは、「なぜ動くの?」「どうなってるの?」など、電気の仕組みを追求する探求心です。
理系の知識と電気の仕組みに対する好奇心を追求することで、未経験からでも電気関連の専門職として活躍できる可能性は十分にあります。
電気は私たちの生活に欠かせない存在だからこそ、電気の仕組みを追求することが、生活を支える大きな役割を果たすことに繋がるのではないでしょうか。
まとめ

家電や携帯電話、自動車やインフラまで、私たちの生活にとって電気設備は欠かせない存在です。
だからこそ、電気工学で学んだ経験や電気関連の知識は、生活を支えるあらゆる分野で活かすことができ、多様なキャリアを描くことができます。
電気の仕組みに対する「なぜ?」「どうして?」という探求心を持ち続けることで、知識が一層深まり、さらに活躍の場が広がるのではないでしょうか。
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