企業が実施する健康診断には、一般的な健康診断だけでなく特殊健康診断があることをご存知ですか?有害物質を扱う業務や、業務上健康へのリスクが考えられる職場環境で勤務する場合などは、特殊健康診断の対象者になる可能性があります。本記事では、特殊健康診断の定義や対象者の基準、一般健康診断との違いなどについて詳しく解説します。
特殊健康診断とは

特殊健康診断とは、有害物質を扱ったり、健康へのリスクが考えられる職場環境で勤務したりする従業員に対して行う健康診断のことを指します。
例えば、じん肺やアスベスト(石綿)、鉛など、吸い込むことで人体に害を及ぼす可能性のある物質を扱う業務に関わる従業員などが対象となっており、特殊な状況下で勤務する従業員が安心して安全に働けることを目的としています。
特定の有害物質に対する検査や、放射線・高気圧など物理的な要因による検査など、一般的な健康診断とは異なる検査項目が実施されます。
また、一定の有害な状況下で働く従業員に対する特殊健康診断の実施は、労働安全衛生法などにより法律で義務付けられています。
特殊健康診断の項目
では、特殊健康診断の対象となるのは、どのような業務なのでしょうか。
労働安全衛生法では、以下の業務を特殊健康診断の対象としています。
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これらの業務に該当し、かつ一定の基準を満たす従業員は、特殊健康診断を受診する必要があります。
業務内容によって受診時期や頻度は異なりますが、多くの場合、業務の配置換え時および、その後6ヶ月以内ごとに1回の受診が義務付けられています。
※参考:特殊健康診断【厚生労働省】
一般健康診断と特殊健康診断の違い

一般健康診断と特殊健康診断は具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
対象者
まず、一般健康診断と大きく異なるのは、受診の対象者です。
一般健康診断は労働環境にかかわらず、正社員や一定の条件を満たすパート・アルバイトなど、常時使用される従業員が受診の対象です。
一方、特殊健康診断は、先述した特定の業務に従事する従業員が対象となります。
目的
一般健康診断と特殊健康診断では、実施の目的も異なります。
一般健康診断は、一般的な健康状態の確認や病気などの早期発見が主な目的です。
一方、特殊健康診断は、特定の有害な勤務状況による健康障害を予防したり早期に発見したりすることが主な目的です。
検査項目
一般健康診断では、尿検査・血圧検査・心電図検査・肝機能検査・X線検査など、幅広い検査内容が実施されます。
一方、特殊健康診断では、特定の業務による有害要因に応じた専門的な検査が行われます。
特殊健康診断の結果による対応

特殊健康診断を実施後、万が一健康障害などが認められた場合、事業者は従業員に対して、以下のような適切な対応が求められます。
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また、特殊健康診断の結果や診断結果に伴う対応の記録は、5年~40年間保管するように定められています。(保管の期間は業務内容により異なります。)
職場が変わった場合の対応
特殊健康診断は、原則として「特定の有害業務に従事している間」に実施されるものです。しかし、有害物質の中には、数年から数十年後に健康被害が現れるものもあります。
そのため、石綿(アスベスト)や特定の化学物質など、遅発性の障害が懸念される業務に従事していた方には、離職後も国が無料で健康診断を実施する「健康管理手帳」という制度が設けられています。
また、派遣社員の方の場合、特殊健康診断の実施義務は派遣元(派遣会社)にあります。派遣会社は診断結果を確認し、医師の意見に基づいて「適切な就業場所への配置」や「作業時間の調整」が必要な場合、派遣先企業と連携して必要な措置を講じます。
こうした適切な連携が、スタッフの皆さんの長期的な健康維持につながります。
まとめ

特殊健康診断は、働くすべての人が対象となるわけではありませんが、有害な物質を扱ったり、業務上健康へのリスクがある環境で働いている人にとっては、欠かせない健康診断です。
特に、製造業や建設業で勤務されている方の中には特殊健康診断の対象となる方が多くいるのではないでしょうか。
特殊な環境で働く従業員の健康と安全を守るためにも、雇用主となる事業者はもちろん、従業員自身も特殊健康診断の内容をきちんと把握しておくことが大切です。
株式会社トリートでは、製造業やメカニック職などを中心に幅広いお仕事を紹介しており、スタッフが安全かつ健康に働き続けられるよう丁寧なフォローを行っています。
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